今回はLD40の人工皮革モデルLD40slのご紹介をしようと思います。
ミズノウォーキングシューズLD40の機能性をそのままに、人口皮革を使用することで、お手頃価格で高性能のウォーキングシューズになっています。
スポンサーリンク
人工皮革モデルLD40sl
個人的に製品を見る限り、LD40ファイブの甲材が天然皮革から人工皮革へと変更したような感じです。
ウォーキングシューズの心臓部分である底材の品質、機能性などは目立った違いはありません。
ダークブラウンの底材に関してパーツの色が違うぐらいです。
LD40ⅤはX10のヒールパーツ部分と前半分の補強材がブラウンで統一されているのに対し、LD40slはこの部分に黒のパーツが使用してあります。
外観的に全く問題はありませんし、違和感もありません。
LD40Ⅴとの底材の違いも「言われなければわからない」というかんじです。
細かいことを言えば、「お好みが出るかも…」と、いう程度です。
もう一つの重要な部分である中敷(インソール)は残念ながら機能性に差があります。
LD40Ⅴはアーチサポートインソールが使用してありますが、LD40slは柔らかなソフトインソールが使用してあります。
履いた時の柔らかさはソフトインソールの方が柔らかいのですが、中足骨などの足のアーチをサポートする機能はありません。
汎用的な機能性の違いとしては、内甲ファスナーが付いていない事と、かかと後部の再帰反射(夜間、車のライトなどに反射する素材)が付いていません。
夜間のウォーキングをされる方は注意してください。
外観的に見える細かい部分の違いとしては、サイドのステッチが入っていない事と、かかと部分のランバードマークの型押しがされていないことぐらいです。
スポンサーリンク
LD40ⅤとLD40sl履き心地の違い
個人的に履き試しをした感想としては、履いた瞬間に感じる違いとして「柔らかさの違い」です。
一般的に人工皮革の方が硬い、馴染みにくいというイメージが強いのですが、LD40ⅤとLD40slでは、人工皮革使用のLD40slの方が柔らかい。
靴屋の個人的な分析から言うと、甲部分の硬さや締め付け感には、ほとんど差異はありませんが、中敷の柔らかさが違います。
LD40Ⅴの支える硬さに対して、ふわりとした柔らかさのLD40slのソフトインソールの違いが、最初の履き心地の差を出しています。
靴の使用目的にもよりますが、靴の場合「柔らかければ柔らかいほど良い」ということはないので、柔らかく履ける感じのするLD40slの方が良いとは個人的には言えません。
しかしながら、LD40Ⅴとの比較をした場合の使用面・機能面での総合的な評価としてはかなり高いレベルでの優劣になると思います。
靴屋が製品単体で評価するなら、天然皮革を使用した品質・アーチサポートインソールや、内甲ファスナー等、ウォーキングシューズとしての機能性の高さなどから、製品単体であればLD40Ⅴが上だと思いますが、LD40slの価格や、履き心地の好みなど総合的な評価としては、どちらが上とは言い難い二者択一になります。
あえてアドバイスするなら、天然皮革など素材へのこだわりと、ウォーキングや長時間の歩行を考慮した機能性を重視するのであれば、LD40Ⅴがおすすめ
価格を抑えて、普段使いにも、軽い運動(朝夕の1時間程度のウォーキング)や、旅行にも使える、お買い得で何にでも使えてお手入れの手間が少ないなど、汎用性を重視するならLD40slがおすすめです。
LD40sl・購入の決め手
購入の決め手、もしくはネックになる事柄としては「価格」「人工皮革」「ファスナー無し」が挙げられます。
まずは「価格」ミズノウォーキングシューズの場合、天然皮革を使用したモデルは15000円upのものが多く、人工皮革や布材を使用したモデルでも10000円は超えています。
その中で、スポーツ感の少ない汎用性に富んだモデルが、希望小売価格「9900円(税込)」となれば、まず価格で目を引くのは確かなようです。
次に「価格」を踏まえた上での「人工皮革」と言う素材。
人工皮革と言うと「履き心地が良くない」「安っぽい」などのネガティブな印象がありがちですが、ミズノの使用する人口皮革の品質はかなり良くなっています。
正直言って、見た目は天然皮革の製品と比べても遜色はありません。
履き心地も天然皮革を使用した本家LD40Ⅴより柔らかく感じる程です。
LD40ⅤとLD40Ⅴα(ゴアテックス)は同じ天然皮革でも素材が違うのか、硬さが違います。素材のみの柔らかさはLD40Ⅴα(ゴアテックス)が一番柔らかいようです。
天然皮革に比べれば、後々馴染みの違いや、通気性の違いは出てきますが、気になるほどの明確な違いは出ないと思われます。
品質・素材の良し悪しより、「天然皮革へのこだわり」など購入される方のお好みで決めていただく事になると思います。
「内甲ファスナー」は機能的に便利だから無いと困るという方と、デザイン的に無い方が良いという方に分かれています。
ファスナーがある方が、靴の着脱に便利なのですが、デザイン的に見ると「年配の方の靴のよう」とあまり良い印象ではありません。
機能性かデザイン性か、こちらも購入される方の判断になりますね。
靴屋が見るLD40sl
個人的に言えばこれほどお買い得で機能性、汎用性に富んだシューズは無いのでは?
と、思います。
人工皮革ということが、革靴を扱い慣れた靴屋個人としてはネックだったのですが、履き心地は天然皮革と大差なく、ソフトインソールのおかげで、どちらかといえば柔らかいぐらい。
人工皮革の質感も革材に比べて見劣りしていない。
質感さえ良ければ、革材に比べお手入れは簡単です。
靴クリームやクリーナーは基本的に必要ありません。
絞った布で拭いていただいても結構です。
強度においては人工皮革のほうが水にも強く、汚れがつきにくいので扱いやすいと思います。
ミズノウォーキングシューズの人工皮革は、通気性も確保しているので、水が浸透する場合があります。
機能性においても上位モデルにつけるLD(long distance.長距離)が付いているし、底材はLD40Ⅴと同じものなのでウォーキングシューズとしての機能性は十分だと思います。
個人的な感想としては、LD40slに関しては品質や機能性より、天然皮革皮革やファスナーなど、購入される方の「こだわり」が反映されそうだなと、個人的には思います。
普段使いとしても、ウォーキングシューズとしても使えるので「定価9900円(税込)」は、お買い得だと思います。
スポンサーリンク
稚拙な文章にお付き合いいただきありがとうございます。
掲載した文章はあくまで、紳士靴の販売に携わってきた一個人の感想と推察になります。
知識不足による憶測も含まれていると思います。
医学的な根拠に基づくものではありませんし、ミズノ製品の機能・性能を保証するものでもありません。
あらかじめご了承下さい。
一参考程度になれば幸いです。
御来訪 ありがとうございました。 靴屋