このページではカンガルー革を使用したハイカットモデルのミズノウォーキングシューズ Snウォーク カジュアル(B1GE1842)のご紹介をさせていただきます。
Snウォーク カジュアル
今回は2018年春夏にリリースされた「Snウォーク カジュアル」の紹介です。
前回、「Snウォーク クラッシック」の紹介をさせていただきましたが、機能面でのスペックは、ほぼ同じです。
違うのは「Snウォーク カジュアル」はハイカットのスニーカーの様なデザインになっています。
足首まわりのホールド感と保護性能は良くなりますが、履き口が狭く、深くなるので脱ぎ履きは面倒になる。
と、思ったのですが、履き試しをしてみると予想外にスムーズな脱ぎ履きができます。
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Snウォーク カジュアル 特徴
春夏のモデルということで、気温を考えると「通気性」が気になるところですが、「Snウォーク クラッシック」と同じ「パンチメッシュ」の加工が甲革に施してあります。
ハイカットのモデルですが、靴の中の環境は快適です。
「Snウォーク クラッシック」とは「パンチ穴」の形状が違い、Snウォーク クラッシックは穴の形が「まる○」なのに対して、「Snウォーク カジュアル」は「✦」手裏剣?の様な「パンチング(穴あけ)」が施してあります。
色は「黒(BL)」と「紺(NV)」の2色の発売。それぞれの底材は(黒/白)と(紺/白)のツートンカラーになっており、デザインの良いアクセントになっている。
履き試しの段階でも実感できるぐらい「通気性」は良いのですが、その反面「防水性」は期待できません。
あらかじめご了承ください。
Snウォーク カジュアル 靴屋のおすすめ
私もハイカットのスニーカーや、トレッキングシューズは何足か持っているので、それらと同様に「脱ぎ履き」が面倒という先入観があったのですが、履き試しをした時に足が滑り込むように「スッ」と入りました。
足入れの良い要因を靴屋なりに分析すると、まず靴の内側に使用してある裏あての素材の滑りが良い事。
(ライニング(裏あて)に使用してある人工皮革素材は足当たりが良く「耐久性」もあります。)
口周りのクッション材がハイカットスニーカーの様に、厚めの部材を使用していないこと。
「足を圧迫しにくい」足の甲部分をやさしく包み、快適に履ける「異型ハトメ」設計。
ハトメ(靴紐の穴)は普通、左右の穴の位置が横一文字に揃うようにあけるのですが、Snウォークカジュアルは内側が少し下にずれています。
多分このことだとは思うのですが、「異型ハトメ」を調べても出てこないので、靴屋の推察としてご了承下さい。
ハイカットの靴にありがちな2段のホールド(甲部分と足首部分の紐締めが分かれている)になっていないので、引っ掛かりがなく、甲高の人でも足が入りやすい。
スリップオンや浅めの紐靴とくらべるとハイカットな分面倒ではありますが、ハイカットの靴の中ではとても足入れが良い部類の靴かと思います。
私もストンと足が入ったのは予想外だったので、少し驚いた。
唯、足の細い方や甲の薄い方には甲部分のゆとりが、余計な余りになる可能性があるのでフィッティングをする時に十分確認してください。
Snウォーク カジュアル 機能
Snウォーク カジュアルの機能性をまとめています。
Snウォーク カジュアル カンガルー革
軽く柔らかい「カンガルー革」を使用してあります。
高級紳士靴にも使用してある「カンガルー革」ですが、「軽さ」・「柔らかさ」・「しなやかな強度」・「吸い付くような履き心地」が特徴として挙げられます。
革の特性をいかして、野球のスパイクなどにも使用してあったと思います。
「Snウォーク カジュアル」にもカンガルー革が使用されていますが、軽く、柔らかく、履き心地の良い靴になっています。
「Sn ウォーク クラッシック」に比べると「木型」の関係なのか「ハイカット」のデザインの関係か?木型番号がわからないので正確にお伝えする事は出来ませんが、「Sn ウォーク クラッシック」に比べ「Snウォーク カジュアル」の方が甲部分の余裕が大きいので、カンガルー革特有の「吸い付く感じ」は「Sn ウォーク クラッシック」に比べ弱くなっています。(甲が高い方はよく分かると思います。)
カンガルー革は伸縮性と柔軟性にも富んでいるので、普通の革靴の様な「痛さ」や「きつさ」は無いと思います。
履きこんでいくうちに「馴染み」もでるので、より履きやすい靴に仕上がっていくとおもいます。
Snウォーク カジュアル 底材機能
ソフトな接地感を追求した素材「U4icX」を採用。
ミッドソール上部分に柔らかさを追求した素材「U4icX」を使用しています。
足にやさしいソフトな接地感。
かかと部から前足部にかけて、ひざ・腰にやさしい「ミズノウエーブ」をソールに内蔵。
スムーズライド 「着地」した時にかかと部分にかかる前後方向へのブレをより抑えることで、その後の「体重移動」「蹴り出し」までの一連の動作がさらにスムーズに!
Snウォーク カジュアル ミズノウエーブ
波型のプレートを衝撃吸収材で挟み込むようにつくられたミズノ独自のテクノロジーです。
ただのスポンジ底と違い、着地をした時のぐらつきを防ぐ構造になっています。
人間のかかとの骨は半球体なので、スポンジ状の吸収材に足をついた場合、左右どちらかに傾きます。
完全に垂直に落とすのはまず、不可能です。
この傾きが重心をずらし、ぐらつきを生みます。
このぐらつきを無意識に修正しょうとして、足首・膝・腰が働くので結果的に負担になってしまいます。
ミズノウエーブは特殊なプレートを使用することによりクッション性と安定性を両立させた底材を開発していると、個人的に思います。
このミズノウエーブをEVAの厚底に組み込む事で、EVA特有のフワフワとクッション性は良いが「安定性」にかけるという欠点を補い、軽さと柔らかいクッションの良さを残しながら安定性を確保する「底材」の構造になっています。
Snウォーク カジュアル 木型 オブリークラスト
日本人の足型にフィットしやすい「オブリークラスト」
ラストは日本人に多いとされる親指が一番長い足型にフィットする「オブリークラスト」を採用。
Snウォーク カジュアル X10ヒールラバー
磨耗しやすい踵の部分には、通常のラバーに比べて耐摩耗性が80%向上したラバー「X10」を使用。
シューズの耐久性を高めています。
靴屋がみる Snウォーク カジュアル
基本の性能は「Snウォーク クラッシック」と同じで、軽く、クッション性がよく、履きやすい。
甲の張り方も「クラッシック」に比べてゆとりがあり、口周り(足首まわり)のホールドの良さがプラスされるので、とても軽量で柔らかい「トレッキングシューズ」を履いているかのように感じる。
履き試しをしている段階で、通気性のよさは実感できたが、その分「浸水」は防げそうにない。
パンチメッシュの場合防水スプレーは「防水」の意味をなさないので、甲革を保護する意味の「防汚」目的にわりきっての使用がおすすめ。
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デザインは履き試しをした場合、最初はどうしても「真上」から見るので、「ぬいぐるみか着ぐるみの足か?」と思うぐらい丸くずんぐりとした靴に見えたのですが、鏡で横から見ると、底材のツートンカラーと革巻きのデザインが良いアクセントになっている。
ハイカットの重厚感も横から見ると真上からみたほどの、ずんぐりしたイメージは無く、ほどよい丸みとボリュームに見えるので、個人的には「有りかな」と思う。
靴屋として「これはいかがなものか?」と思う点が1点あるので記載しておきます。
それは、靴紐が長すぎる事!
普通の蝶々結びでは蝶の輪を大きく取らないと紐が地面にすれる。
輪を大きくして地面に擦らないようにすることは出来るが、「だらん」として余り見栄えはよくないように個人的に思う。
いろいろな結び方を試してみたけれど「やはり長い」使用してある靴紐を計ってみると、115センチの紐が使用してあった。
靴の構造は4穴なので単純に考えても長すぎます。
ハイカットのデザインを考慮しても80センチ~90センチあれば十分だと、靴屋は思います。
デザイン性のある靴は紐を代えるだけで、靴のイメージが変わります。
靴紐の長さが気になるようであれば、靴紐を市販のものと交換するのも良いかと思います。
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Snウォーク カジュアル カンガルー革 お手入れ
Snウォーク カジュアルの甲革はカンガルー革なので「お手入れ」をした方が、良いのは確かですが「パンチメッシュ」の加工がされているので、通常の靴クリームなどを付けすぎるとパンチメッシュの「穴」の中に入り込む可能性があります。
パンチメッシュの穴の開いていない側面にクリームを少量つけてそれを靴ブラシで伸ばしながら、「パンチメッシュ」のある甲部分をブラッシングするのがよいかとおもいます。
個人的におすすめなのは「R&D」の「M・モウブレイ プレステージ クリームエッセンシャル」が柔らかく伸びがよいので使いやすい。
あと、お手入れの後に「防水スプレー」をふっていただければ、表面のガードになるので汚れが付きにくく風合いが長持ちします。
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稚拙な文章にお付き合いいただきありがとうございます。
掲載した文章はあくまで、紳士靴の販売に携わってきた一個人の感想と推察になります。知識不足による憶測も含まれていると思います。
医学的な根拠に基づくものではありませんし、ミズノ製品の機能・性能を保証するものでもありません。
あらかじめご了承下さい。
一参考程度になれば幸いです。
御来訪 ありがとうございました。